さまざまな領域で活動する園芸療法士の声を紹介します。
今回は大阪にあるデイサービスセンターにて園芸療法を実践されている石神洋一さんです。
石神洋一
特定非営利活動法人たかつき代表理事。デイサービスセンター晴耕雨読舎所長。日本の大学を卒業後、アメリカオハイオ大学大学院で環境学について学ぶ。造園資材メーカー「東邦レオ株式会社」在職中に園芸療法と出会う。2000年東邦レオ退職。2001年NPO法人たかつき立ち上げと同時に、高齢者の介護予防のための通所施設「街かどデイハウス晴耕雨読舎」で園芸療法を開始。高齢者の「Meaningful lifeの探求」を使命とし、園芸療法を活用している。
園芸療法士をめざしたきっかけ
環境問題の改善を目指してサラリーマンをやめ、自ら事業を立ち上げて高齢者の方々との自然の中で農園芸中心とした介護予防の取り組みにチャレンジしていく中で、「園芸療法というものは絶対に必要だ。ずっと続けていこう」という信念のようなものは最初から持ち続けていました。理由ははっきりとはわかりませんが、直感的に「これは必要」と感じていたことと、園芸療法に参加している利用者さんたちが心から喜んでくれいることを実感していたからだと思います。園芸療法士を目指すというよりは、目の前の利用者さんが喜ぶことを考え、続けているうちに園芸療法の必要性が大きくなっていき、園芸療法士になっていたという感じです。
園芸療法士の一日の仕事
8:15 利用者さん迎え
9:30 利用者さんがデイサービスに到着
10:00~11:00 バイタルチェック・本日の予定確認・体操
11:00~12:00 午前の活動時間(この時間に園芸療法を行います)
12:00~14:00 昼食・休憩・午後の体操
14:00~15:15 午後の活動時間(この時間に園芸療法を行います)
15:30~16:45 おやつ・バイタルチェック・振り返り・体操
16:45 送りに出発
18:00 業務終了
園芸療法士の仕事のやりがい
園芸療法士のやりがいは二種類あります。一つは、利用者さんが心から喜んでくださる瞬間に立ち会えること。私たち支援者が意図したことだけでなく、自然の力も借りながら進めている活動の中で成果が出たことを「一緒に」喜べるのが魅力と思います。 もう一つは、私自身が自然の中で活動をするのが好きということがあります。自然の中で野菜や花を育てたり、モノづくりをしたりするのが楽しいです。利用者さんに縄のない方や野菜の手入れの仕方、大工仕事の極意などを教えてもらうのも楽しみで、やりがいにつながっています。
勤務先施設のHP https://npo-takatsuki.org/